私のハヤブサですが、外装を色々といじり過ぎてもはやおもちゃと化していて、全然乗れていません。
カウルも常に外された状態で宙に浮きっぱなしのハヤブサですが、まあいじるのも結構楽しいというかいじる方が好きまであります。
テールをGSX1000rのカウルキットに自作換装していたのですが、その角度が気になり、ステーを設計しなおして角度調整しました。今度はお尻が上に跳ね上がってよりスポーティーな見た目に!満足いく角度には仕上がったかと思います。
そうなってくると問題になってくるのがシートです。
テールの角度や位置を優先してこのスタイルになったため、シートのことは後で考えることにしていたのですが、、、案の定、市販のシートは取り付きません!笑
あんちゃん、いつも何とかなるやろの精神で進めるの良くないで、、
こんなことばっかりやってるからいつまでたってもこのバイク乗れないのよね。。。
こうなると、完全に自作するしか道はなくなったので、今回はFRPからシートベースを作りシートを自作してみました♪
しかしGSX1000rのk9以降のモデルを、純正シートのまま移植しているハヤブサをちょくちょく見かけますが、あれってどうやっているのか凄く気になります。どうやってもk9以降のモデルのフレームを使うと純正シートは使えないはずなんですよね。。まあそれはさておき。
シートベースを作るには?最適な素材について
とにかく、ベースを作らないことには始まりません。色々調べていると、シートベースには、薄い鉄板かFRPがよさそうです。
純正のシートは樹脂で出来ているので調べてみましたが型をしっかり作らないといけませんし、ハードルが高い。強度的には薄板が一番良いのですが、あいにく板金出来る道具も技術もありません。。
よって使い慣れているFRPを使うことにしました。簡単にそれぞれの特徴や準備するもの、メリット等をまとめてみました。興味ない方は読み飛ばしてください。
FRPとは。準備するものは?
バイクをDIYする上ではもはや必須のFRP。そもそもFRPはガラスマットにパラフィン入りの樹脂を塗り込み硬化剤との化学反応で硬化させて強度を出します。
樹脂は可燃性ですので、硬化剤の比率はしっかり守る事が必要です。じゃないと普通に燃えます。
化学反応後は熱で硬化しますので、冬場でも暖房器具の前においておけば直ぐに硬化します。
時間が無いサラリーマンカスタマーにはもってこいの材料だな!
私はいつもインターネットで樹脂等を購入しています。ホムセンだと意外と高いんですよね。
いざという時のために、樹脂は大目に購入しておくことをお勧めします。(足りない!となってホムセンに買いに走ると結局高くつきますので、、、)
使う頻度によって、購入量は考えましょう!シートベースだけ作るという方は、失敗したときのことを考えると、2kgくらいはあった方が安心。
ガラスマットもセットになっている物が便利!
後は、必須と言って良いアイテムです!ニトリルの手袋は絶対に必要なので購入しましょう。
FRPは手に直接つくとべたべたして大変なことになります。アセトンで落とせばよいのですが、手には刺激が強いです。使い捨て出来るニトリル手袋は、FRP以外の作業でも重宝しますので、買っておいて損はないです!
次に、アセトン。FRPを洗い流すのに使います。こちらも私はいつも準備していません。刷毛は使い捨てて手は手袋で守っているので特に必要と感じたことはないですかね。
初心者の方は絶対に汚れますのであった方が良いかと思います。
FRPを塗るときに、刷毛は必須なので100均とかで安いものを手に入れると良いぞ!
脱泡用に鉄ローラーもあると便利ね。そこまで高くないので買っておくと便利だよ。
私は、脱泡用のローラーは持ち合わせていません。そこまで強度がいるものを作ったことが無いですし、気泡が入っても後でグラインダーで削って樹脂を流し込んでOKとしています。笑
いつも、樹脂・刷毛・手袋で勝負しています。笑
FRPベースのメリットデメリット
FRPベースのメリットとしては、加工がしやすいことだと思います!
素人で形を0から作るとなると結構ハードルが高いのですが、FRPはあるもので型さえしっかりと作ってしまえば比較的簡単に作ることが可能です。
また私のように、加工をミスしてしまっても修正が効くのが良いところ。
デメリットといえば慣れるまでは扱いが難しいですし、ガラスマットや樹脂、硬化後のFRPの削り等々、人体的にも環境的にも良くないこと。特にガラスマットは衣類につくと厄介で、家族の服なんかとはまず一緒に洗濯できません。
扱いが難しいので、慣れるまでは何かでテストしてみた方が無難かもしれません。
実際にFRPベースを作ってみる!
長々と説明してしまいましたが、本ブログを見に来てくださった方はここからがメインと思います。
実際の写真と合わせながら説明していきます!
順序的にはまず、型を作ります。この型を作る作業が一番と言って良いほど重要です。
ポイントとしては、張りこむガラスマットは思ったより硬く、自分の描いている形には形成できません。型が命となります。型がフニャフニャしていれば型成りの形にしか仕上がりませんので、木やアルミ板等を使ってしっかりとした型を作ります。また、FRP樹脂がタンク等に侵食しないように養生を入念に行うこと!
FRPベース型編
私はいつも薄板や100均にMDF材という何とも加工しやすい材料が売っていますのでそちらを使用しています。
後は養生テープ。本来養生テープはFRPが貫通します。厳密にいうと、養生テープには隙間があるため、樹脂が硬化する前に浸透してしまうのです。
それを防ぐために、私はビニール袋を使用しました。意外と浸透しないため便利です。
イメージはここに後付け感なくシートを作ること。バッテリーを置いてどんな感じにするかイメージします。
アルミ板とMDF置くとこんな感じ。うーーーーーん、、、微妙ですね。横から見るとバッテリーとフレームの部分が思ったよりも開いており、形状に困りました。横から見たときにシートが厚いと不格好な感じがして極力フレームとの差はなくしたいですが無理そう。
結局斜めにしてなるべく傘を感じさせないようにしました。
リア側のほうは、純正の樹脂シートを切って型として使用。形状的にこの方がフィットしたのでやむなしです。
FRPベース ガラスマット張り込み編
型が出来ればそれに沿ってガラス繊維を切っておき、樹脂で実際に張り込んでいきます。
その際に、気泡が入らないように刷毛やローラーを使って脱泡しましょう。空気が入るとその分の強度が無くなりますので、大切な作業です。
私は合計3枚張り込みました。(本来4枚貼り込みたかったが手持ちのFRP樹脂が無くなってしまいました)
後々、プロのショップにも確認してもらったのですが、ガラスマット3枚分で強度的には問題ないとのことでした。
FRPベース 形を作る
樹脂が固まって方から外すとこんな感じになります。あ、私はFRP樹脂と型の間にワックスは入れていません。まあ入れてれば楽なんでしょうけど、力技で行けば普通に外れます。
黒のマジックで少し大きめにカットするところを書いておきました。
最初から完成形をカットするのではなく、大きめにとっておくのがポイント。カットしすぎると修正が面倒なので、くれぐれも大きめに!(私はカットミスしました。写真のマジックは大間違いです。)
FRPベース 型の手直し
カットが完了したものがこちら。
なんか形が変じゃないか?タンク側とかリア側とかこんなイメージだったかな。。。
そうなんです。切り過ぎました。本来イメージしていた形とは程遠くやってしまいました。特にタンク側が私が思っていたよりも高くする必要があったようで、全体的に修正が必要です。
最終的にはこんな感じに。違いが判るでしょうか。タンクのほうはFRPを高くし、あんこを盛れる形状に。テール側は本来のイメージの形に。ここまで長い道のりでしたが、やっている作業は単純なので割愛。
FRPの良いところでこうやって継ぎ足して補修できるところは利点よね。
継ぎ足すときは、FRP以外のゴミが入らないようにすることと、水や脱脂材が付いていないことをしっかり確認ね!
後は追加したい分3枚ほどをまず繋ぎ目から重ねて、最後に本体と追加したFRPを繋ぎ合わせるようにガラスマットを張れば完成!これで強度もほとんど問題ないと思うわ!
うーん、言葉だとわかりにくいから図で説明してよ!
絵心が無いから文章で説明しようと思ったのに。。
更にわかりにくくなったかもしれませんが、黒が本体で赤が追加分のガラスマット。赤は3枚分くらいガラス繊維を貼り込めばOK。4枚目から重ねるようにして裏表からガラスマットを積層すればOK!私はこのやり方で今まで問題になったことはありません。
※あくまで自己責任でお願いいたします。
クッションの張り込み
クッション材は加工しやすいウレタンチップの物を選びました。
私は今回は厚み6cmと厚めのクッションを購入しました。細かいところは切ればなんとかなるかなと。
特にこういった急な局面にはどうやっても張り付かなかったので切り端を先に貼り付けました。
他は針金や錘等を使って気合で密着させます。使用したボンドは「G-17」というやつ。めちゃくちゃ協力に引っ付きます。
とりあえず張り込みはこんな感じで完了しました。後は自分の思い描いている形状に削っていくだけです!
クッション形状作り込み
さてここからは後戻りできない作業です。私の場合、失敗しても継ぎ足せばいいかといった気持ちでガンガン削りましたが、この素材は思ったよりそういったことが出来ません。細心の注意をはらって形成していきます。
途中経過を説明してもどうしようもないので、写真だけ。今回は段付き形状にするのでこんな感じに削っていきます。妥協せず、自分の納得いくまでやりましょう!
実際に完成した形はこんな感じ。シートの表皮を張る作業はプロに依頼する予定ですので、生地の指定のためマーキングして終了です。
シート表皮はプロに依頼
シートの表皮はDIYでやるには道具がなく断念。
恐らくミシンがあれば生地は購入できるので、表皮も作れると思うのですが、いかんせんミシンが無い。
流石にこのためだけにミシンを買うわけにもいかず、表皮は断念しました。
丸直バイクさん
インターネットで検索すると手ごろなお値段で、表皮を貼ってくれる業者様に行き着きました。
平日の昼間は仕事で中々電話をすることが出来ず、メールでのやり取りでしたが、こちらの意図をくみ取って丁寧にやり取りしてくれましたので安心してシートを預けることができました。
私は念のため一度ベースのみの状態で丸直バイクさんへシートを発送し強度チェックしてもらいました。クッションを貼り込んだ後に、ベース強度が足りないとなってもどうにもできませんからね。写真と現物のチェックをお願いしました。
先ほどの紹介の通りです。
デザインが完成したら、クッションを張り込んだシートを発送して完了です。
実際の担当者様とのやり取りを掲載することは流石にナンセンスなので控えさせていただきます。
ただ、レスポンスが早いとは言い切れませんが、メールのみでの私の質問に丁寧にお答えいただき、非常にわかりやすい説明でした。急ぐ方は電話をしてみた方が良いかもしれません。
メールのやり取りは割愛しますが、一部画像のやり取りはこんな感じ。
洗濯した表皮に対してのステッチの色の写真を送ってくれたり
実際のゲルパッドのイメージやヒモ止めのアドバイス等々、写真画像に書き込んで説明してくれました。
中でもゲルパッドのイメージは下記写真のように送ってくださり、私みたいな素人にもわかりやすく説明してくれました!
ここまでしてくれるなんてとても優良メーカー様やな!
この値段でここまでしてくれるなら納得ね。仕上がりも相当良かったんじゃないかしら?
表皮張り完成!
そして待ちに待った完成したベース。こんな感じに仕上がりました。
どうでしょうか?クッションの形成が素人な分、若干表面に浮き出ているように見えますが、実物はほぼ分かりません!
個人的には大満足。強いて言えば段付きをもう少し激しくしても良かったのかなと思いますが、初めて作った割には良いのではないでしょうか??
最後に、車体に取り付ける用のステーを作らないといけませんが、他の作業が終わりそうにないので一旦ここまで。
いかがだったでしょうか?
ご興味がある方は是非挑戦してみてください♪
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